【新人店長向け】リラクゼーションサロンの計画の立て方を5ステップで解説

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リラクゼーションサロンの売上計画ってどうやって立てればいいの?

複数店舗を構えるリラクゼーションサロンでは、各店舗に店長を立てて、売上管理からスタッフマネジメントまでを店長に任せる会社も多いですよね。

でも、売上計画の立て方を一から丁寧に教えてくれるような会社はなかなか多くありません。

そのため、「計画は一応最初に立てたけど、そこから一度も見ていない…」「毎月同じような計画を繰り返している…」といった店長さんが大量発生しているのが現状です。

私も例外ではなく、店長1年目の頃は計画をちゃんと立てられていなかったため、お店の課題が明確になっておらず、その時その時の思いつきで施策を実行していたり、毎月同じようなことの繰り返しでお店がなかなか成長しなかったりと、思うような成果がでませんでした。

しかし、そこから計画を立てることの重要性や計画の立て方を学んだことで、売上目標を達成できる確率も高くなり、今ではエリアマネージャーとして店長へ計画の立て方を教えるなどの店長指導をしています。

この記事では、大手リラクゼーションチェーン店のエリアマネージャーとして実際に店長さんの指導している私が、売上計画の立て方について解説をしていきます。

店長になりたての方でも理解しやすいようわかりやすく伝えていきますので、ぜひ最後までお読みください。

この記事はこのような方にオススメです!

・お店の課題が明確になっておらず、その時その時の思いつきで施策を実行している

・毎月同じことを繰り返していて、お店やスタッフがなかなか成長しないと感じている

・売上目標を達成しても、なぜ達成できたのか、うまく言語化できない

リラクゼーションサロンの計画の立て方【5ステップ】

最初に結論ですが、リラクゼーションサロンの計画の立て方は以下の5ステップです。

リラクゼーションサロンの計画の立て方

STEP1:現状を把握する
 まずは「売上の方程式」を理解した上で、店舗の強み・弱みを把握します。

STEP2:ゴール設定をする
 店長として「いつまでに、どれくらいの成果(売上)を出したいか」を決めます。

STEP3:どこを伸ばすか、戦略を立てる
 売上目標を達成するための戦略(どのように目標達成を目指していくか)を描きます。

STEP4:課題を抽出する
 戦略目標を達成するために、具体的にお店の課題は何なのかを設定します。

STEP5:改善策を立てる
 4W2Hに沿って、課題を解決するための具体的な行動計画を立てます。

では、まずは「STEP1:現状を把握する」から解説していきます。

①現状を把握する

計画は、現状を把握するところがスタート地点となります。

まず行うことは、以下の2点です。

①売上の方程式を理解する

②自店の強み・弱みを把握する

大前提として、店長はお店の状況を”感覚”ではなく、”数字”で把握しなければなりません

例えば、「今月の売上進捗が良くないですが、何が要因だと考えますか?」と聞いた時に、以下2パターンのうち、どちらがより正確に現状を把握していると考えられるでしょうか?

A店長
「先月に比べて新規のお客さんが少ない気がします。特にWEBからの集客が最近あまり来ないんですよね。」

B店長
「新規数の減少が要因です。先月と比較してWEBからの集客が30%減少しているため、特にWEBが苦戦しています。」

もちろん正解は「B店長」ですよね。

A店長が感覚で答えているのに対して、B店長は事実ベースで数字を用いて答えています。

感覚的に把握することも大事ではありますが、人間は自分の都合がいいように物事を捉える(解釈する)生き物なので、感覚と事実とのズレが生じることが多々あります

そのため、計画を立てる時は感覚でなく事実を元に進めていきましょう。

売上の方程式を理解する

売上計画を立てるにあたり「売上の方程式」を理解する必要があります。

質問ですが、売上はどうしたら上がるのでしょうか?

リラクゼーションサロンにおいて、売上を上げるためには大きく2つの要素を考える必要があります。

売上の方程式

「売上」=「総来店数」×「客単価」

つまり、売上を上げるためには、「総来店数」を増やすか、「客単価」を上げればよいのです。

とてもシンプルですね。では、ここからさらに細分化します。

「総来店数」には、「新規客」と「リピーター」が含まれていますよね。

新規客を増やすのか、リピーターを増やすのかでも、取るべき行動が変わってきます。

ここを踏まえると、店長の皆さんが知っておくべき売上の方程式はこちらです。

売上の方程式

「売上」=(「新規客」+「リピーター」)×「客単価」

つまり、売上を上げる要素は「新規客」「リピーター」「客単価」の大きく3つだけなのです。

売上を上げるための方法

①新規客を増やす

②リピーターを増やす

③客単価を上げる

例えば、売上100万を達成するためには、以下の2パターンどちらでも達成が可能です。

売上100万を達成したい場合

パターン①

売上100万=(新規客50人+リピーター150人)× 客単価5,000円

パターン②

売上100万=(新規客10人+リピーター90人)× 客単価10,000円

「売上の方程式」を理解することで、お店の状況を一目で把握することができます。

次に、あなたのお店が他の店舗と比べて何が強みで、何が弱みなのかを把握します。

自店の強み・弱みを把握する

あなたは自分の店舗の「強み・弱み」を明確に答えられますか?

自店の強み・弱みを把握するためには、「比較」することが大事です。

まずは2種類の比較をしましょう。

①他の競合店との比較

②自店の過去実績との比較

強み・弱みを把握するためには、一度自分の店舗を俯瞰して見る必要があり、そのためには過去の実績や他店と比べて、どの点が強くてどの点が弱いのかを客観的に知る必要があります。

でも、具体的にどうやって他者・過去と比較すればよいかわからない…

という人も多いと思うので、自店の強み・弱みを把握するためのフレームワークを紹介します。

まずは競合他者と比較する時は、「SWOT分析」「3C分析」と呼ばれるマーケティングのフレームワークを使用します。

実際の使用方法、分析方法は以下の記事にまとめました。

▶︎【今さら聞けない】3C・4P・SWOT分析とは

もう一つの比較方法は、自店の過去実績との比較です。

この方法はお店がオープンしてから2年以上経過しているお店で活用できます。

分析方法は簡単です。

過去実績との比較方法

①直近3ヶ月の実績と、昨年同月の実績3ヶ月分とを比較し、「新規数」「リピーター数」「客単価」のうち、どの数値が伸びていて、どの数値が落ち込んでいるのかを確認する。

②この3つの項目のうち、特に伸びている部分を「強み」、落ち込んでいる部分を「弱み」として捉えます。

「他の競合店との比較」「自店の過去実績との比較」の2種類の比較を用いて、自店の強みと弱みを把握しましょう。

では次に、計画を立てる上で重要な「ゴール設定」についてです。

②ゴール設定をする

ゴール設定とは「いつまでに、どれくらいの成果(売上)を出したいか」を決めることです。

あなたの3ヵ月後のゴールはどのような状態ですか?

計画はゴールがあるから成り立つもので、ゴールに到達するために何をすべきかを判断することができます。

まだ計画を立てられていない方は、まず3ヵ月後のゴール設定から始めましょう。

売上目標の決め方

とはいえ、「どうやって売上目標を立てたらいいかわからない…」という方もいると思うので、売上目標設定の目安をお伝えします。

今回は3ヵ月後の目標を設定する場合について解説します。

①赤字店の場合は、損益分岐点の突破ラインを売上目標に設定する

②昨年同月の売上実績(あるいは直近実績)から「120%成長」させた数値を売上目標に設定する

①は簡単で、現在赤字であれば、まずは早急に黒字化を目指しましょう。

②に関しては、例えば今が12月で3ヶ月後の3月の売上目標を設定する場合、昨年3月の売上実績が200万円だとしたら、120%増の「240万」を目標に設定する、といった感じです。

以上のヒントを参考に、一度3ヵ月後の売上目標を立ててみましょう。

③どこを伸ばすか、戦略を立てる

現状の把握とゴール設定ができたら、次はその差(GAP)をどのように埋めていくかを考えます。

そこで必要不可欠なのが、「戦略」です。

戦略とは

店舗の売上目標を達成するために、”どのように(HOW)目標達成を目指していくか“という「戦略」を描く必要があります。

また、戦略と合わせてよく用いられる言葉として「戦術」があります。

「戦術」とは、戦略を実現するための具体的な手段・方法のことを指します。

戦略・戦術とは

①目的:成果を出すこと(売上目標の達成)

②戦略:売上目標(目的)を達成するために”どのように(HOW)”進めていくか、という方向性・道筋

③戦術:戦略を実現するために、具体的に”何を行うか(WHAT)”という手段・方法

例えば、ファストファッションブランド「ユニクロ」の場合はどのような戦略をとっているのでしょうか。

ユニクロの経営戦略の一つを紹介します。

ユニクロの戦略

戦略:コストリーダーシップ戦略
同業他社と比較して安価で商品を提供することを強みとして、競争優位性を保つこと。

戦術:SPA(Specialty store retailer of Private label Apparel)
商品の企画から製造、販売まで自社で一貫して行うこと。中間業者を削減し、また店舗の販売状況に応じて生産量を柔軟に調整することで、低コストでの商品生産を実現。

このように成功している会社の戦略を調べると、とても参考になるケースが多いです。

では、具体的にどのように戦略を決めていけばよいのでしょうか?

戦略的にどこを伸ばすか

戦略を決めるにあたって、まずはリラクゼーションサロンの「売上の方程式」を思い出しましょう。

売上の方程式

「売上」=(「新規客」+「リピーター」)×「客単価」

実は戦略を考えることはとてもシンプルで、この売上を構成する要素のうち”どこを伸ばしていくか”を考えればいいのです。

先ほどのユニクロの例を当てはめると、「客単価を下げる代わりに、購入数を増やすことで売上を上げる」という戦略をとっていますね。

リラクゼーション店舗における戦略は、「新規客を増やすのか」「リピーターを増やすのか」「客単価を上げるのか」の大きく3パターンと、とてもシンプルです。

ですが、この3パターンのうちどの戦略を取ればいいのか悩む人も多いと思います。

そんな店長さんのために、リラクゼーション店舗が取るべき戦略の「優先順位」をお伝えします。

戦略の優先順位

もしあなたが売上に苦戦している店舗で店長に就任したとしたら、「新規」「リピーター」「客単価」のどこから手をつけるべきだと思いますか?

この質問に対して、多くの人が「まずお客様に来てもらわなきゃいけないから、新規集客を強化すべき!」と答えるですが、違います。

結論、取るべき戦略上の優先順位は、以下となります。

戦略の優先順位

①リピーター

②客単価

③新規

売上に苦戦しているお店は必ずと言っていいほどリピーター数が少ないです

なぜなら、売上が上がらないということは、お客様に感動を与えるサービスが提供できておらず、「このお店に通いたい」「次もこのお店でほぐしてもらいたい」という気持ちにさせられていない、ということだからです。

【売上に苦戦する店舗の特徴】

感動を与えるサービスが提供できない

新規客が来てもリピートされない

新規に頼った店舗運営に

売上が上がらない

そのため、新規集客に注力するよりも、まず第一に「リピーター」を増やすための戦略を描くことが重要なのです。

戦略的にどこを伸ばしていくかが決まったら、次は店舗の具体的な課題抽出をしていきます。

④課題を抽出する

ここまでで、現状を把握し、ゴール設定を行い、取るべき戦略が決まりました。

次に、戦略目標を達成するために、具体的にお店の課題は何なのかを設定していきます。

問題と課題の違い

まず始めに、「問題」と「課題」の違いから理解する必要があります。

実は私も店長時代はちゃんと違いを理解していなかったのですが、この違いを理解しているかしていないかで、改善策の考えやすさが格段に変わってきます。

「問題」・・・理想の状態と現状との差(GAP)のこと

「課題」・・・理想と現状の差(GAP)を埋めるために取り組むこと

「改善策」・・・課題を解決するために具体的に行うこと

これだけだとわかりにくいので、「ダイエット」の例を挙げます。

この中で、問題、課題、改善策がそれぞれどこのポイントなのか、考えながら読んでみてください。

ダイエットして痩せたい!と思っているA子さん。でもついつい仕事終わりにコンビニでスナック菓子を買ってしまい、毎晩寝る前にテレビを見ながら食べてしまいます。

この場合、痩せるにあたっての「問題点」は、毎晩スナック菓子を食べていること。「課題」は、スナック菓子を仕事終わりに買わないようにすること。「改善策」は、仕事帰りにコンビニのないルートで帰るようにする、となります。

なんとなくイメージできましたか?

では次に、本題の課題抽出について解説します。

問題の深掘りと課題抽出

目標達成のために取るべきアクションを決めるにあたり、まずは課題抽出を行います。

課題を設定するために、まずは問題点を洗い出します。

例えば、戦略を「リピーターを増やす」と設定した場合、あなたのお店のリピーターが増えない原因(=問題点)は何でしょうか?

「技術力が低い」「接客の質が低い」「次回予約をお勧めしていない」などが挙げられますね。

さらにこの問題点を深掘りすると、「技術レベルを見直す機会がない」「接客フローがマニュアル化されていない」「次回予約を勧めることに前向きでない(営業だと感じている)」ということかもしれません。(あくまで一例で、もちろん他にも問題点はあります)

問題点を深掘りする

・「技術力が低い」→「技術レベルを見直す機会がない」

・「接客の質が悪い」→「接客フローがマニュアル化されていない」

・「次回予約をお勧めしていない」→「次回予約を勧めることに前向きでない(営業だと感じている)

ここまで問題を深掘りできたら、やっと課題抽出の時間です。

例えば「接客フローがマニュアル化されていない」という問題の場合、課題は「接客フローのマニュアル化」と設定できます。

勘のいい方はお気づきだと思いますが、問題点が深掘りできていればいるほど、課題設定は簡単なのです。

もし「問題の深堀りの仕方がわからない」「課題抽出がうまくできない」「このやり方で合ってるか不安」という場合は、課題抽出のフレームワークを使いましょう。

このフレームワークを使うことで、ロジカルに物事を考えられるようになり、問題の深掘りや課題抽出が簡単になります

▶︎ 課題抽出が簡単に!?ロジックツリーの作り方

課題抽出ができたら、次は改善策を考えていきます。

⑤改善策を立てる

改善策とは、課題を解決するための具体的な行動です。そしてこの改善策が、先ほどの戦略パートで出てきた「戦術」と同義となります。

「このアクションを実行すれば、きっと課題は解決されるだろう」という仮説のもと、改善策を立てていきます。

では、ここでも先の例を使用して解説します。

「リピーターを増やす」という戦略のもと、問題点として「接客フローがマニュアル化されていないため接客の質が低く、リピートされない」があり、課題を「接客フローのマニュアル化」と設定したとします。

この場合の改善策として、何が考えられるでしょうか?

「え、そのまま”接客フローをマニュアル化する”、でいいんじゃない?」

と思われるかもしれませんが、それだけでは改善策としては不十分です。

改善策を立てるコツ

そこで、まずは改善策を立案するにあたってのポイントがありますので、解説していきます。

改善策を立案する際のポイント「4W2H」

・いつまでに(When)

・どこで(Where)

・誰に(Who)

・何を(What)

・どうやって(How)

・どれくらい(How many)※How much(金額)の場合もある

課題に対しての改善策を立てる上では、上記6つのポイントを明確にする必要があります。

ちなみに「なぜ(Why)」がここに含まれていない理由は、問題・課題のパートで「何のためにやるのか」をすでに明確化しているからです。

さて、この「4W2H」のポイントに沿って、先ほどの「接客フローのマニュアル化」という課題に対しての改善策を立てると、こんな感じです。

「接客フローのマニュアル化」

①今週末までに(When)、店長が(Who)、受付からクロージングまでの接客フローをマニュアル化する(What)。

②その上で月末までに(When)、店長が各スタッフと(Who)3回ずつ(How many)、店舗で(Where)ロールプレイングを行い(How)、マニュアルの落とし込みを行う(What)。

この「4W2H」に沿って改善策を立てることができれば、かなり具体的で現実味のある内容になりますよね。

逆に「接客フローをマニュアル化する」のような改善策を立てた場合、いつまでに実行するのか、誰が行うのか、マニュアルを作るだけで課題が達成されるのか、どうやってマニュアルをスタッフに落とし込むのか、などの具体性がないため、その改善策だけでは課題が解決するイメージが全く湧きません。ゆえに失敗します。

このように、「このアクションを実行すれば、きっと課題は解決される!」と思えるような、達成イメージが湧くレベルで改善策を立てることが重要です。

まとめ

最後に、今回解説したリラクゼーションサロンの計画の立て方5ステップをおさらいしましょう。

リラクゼーションサロンの計画の立て方

STEP1:現状を把握する
 まずは「売上の方程式」を理解した上で、店舗の強み・弱みを把握します。

STEP2:ゴール設定をする
 店長として「いつまでに、どれくらいの成果(売上)を出したいか」を決めます。

STEP3:どこを伸ばすか、戦略を立てる
 売上目標を達成するための戦略(どのように目標達成を目指していくか)を描きます。

STEP4:課題を抽出する
 戦略目標を達成するために、具体的にお店の課題は何なのかを設定します。

STEP5:改善策を立てる
 4W2Hに沿って、課題を解決するための具体的な行動計画を立てます。

計画的な店舗運営ができれば、店長としてやるべきことが明確になるため仕事がとても楽しく感じます。そして計画があることで、目標達成した時も、達成しなかった場合でも、計画と実際の差(GAP)を縮めるために次はどうすべきか、という「学び・気づき」が生まれ、お店として一歩ずつ前に進むことができるのです!

一方で、計画のない行き当たりばったりな店舗運営では、自転車操業のようなイメージで目の前のことにばかり目が行ってしまい、結果として毎月同じことの繰り返しになったりと、店長もスタッフも、モチベーションが長くは続かないのです。

その結果、私の店舗では売上目標がなかなか達成できなかっただけでなく、私自身売上が上がらないストレスから小さなことでスタッフに怒るようになってしまったり、スタッフが「仕事が楽しくない」と辞めてしまったり、鬱になって辞めたり、、、店長として最悪な結果を生んでしまいました。

私自身、過去にそのような悔しい経験をしてきたからこそ、これから店長として羽ばたいていく皆さんには同じような失敗をして欲しくないと思っています。

この記事で解説した計画の立て方はまだまだ表面的な内容にすぎないので、以下のリンクから一つ一つのポイントを深掘りして、ぜひ自分のものにしていきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ちゃり

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